課題山積みの医療問題
医療の現場においてはいくつかの問題点が指摘されています。まず、医療費の増大が挙げられます。年々増大する医療費は国家予算を圧迫し、増税の原因ともなって国民の負担が増大することになります。
原因の一つとして、過剰医療が挙げられますが、特に老人一人当たりの医療費が増加の一途を続けていることです。例えば、以前は90歳過ぎの寝たきりの老人が食事を摂ることができなくなれば点滴で様子を見ていましたが、今では直ぐ、胃瘻から中心静脈栄養摂取を、また少しでも悪化すれば人工呼吸器を取り付けるとかしますので医療費は以前とは比較にならない程かさむ事になります。家族の希望もありますが、医療提供側としても高収入が得られることになりますので、増加傾向は続いています。適切な加療で十分なことでも、過剰に行うことで医療費が増大します。これは解決しなければならない問題です。
次に、大病院、中小病院、診療所の機能分化が進んでいないために患者が大病院へ集中し、長い待ち時間が問題となっています。救急車で運ばれても、たらい回しにされることもあって、一刻を争う患者を救えないという事例も後を絶ちません。
最後に一番言われているのは、医師と看護師の不足です。少子高齢化社会の現状をみてみると、今後深刻化していくことは目にみえています。また医療訴訟も多く、若い人が敬遠するようになっており人材確保の妨げとなっているようです。今回、医療について調査を進める中で、自分の生まれ故郷である島根県の現状についてリサーチしてみたところ、全国的にみても非常に不足率が高く、考えさせられるものがありました。場所ごとの医療格差を解消することは日本全体の課題だと思います。全国的な医療ネットワークをつくり、どこの地域にもまんべんなく人材・高い医療が行き渡るシステムをつくるべきではないかと感じました。また、このような情報サイト【へき地医療を支える看護師になろう!島根の求人】を充実させ、「スキルを十分に発揮したい」と願う医師・看護師たちにアピールすることも必要かと思います。